ハムスターちゃんの予防獣医療

① 適切な生活環境


 ペットショップではいろいろなタイプのケージが売られていますが、水槽を利用されることをお勧めします。ケージ内に階層があるタイプは落下による怪我の原因になりますし、金網のついているものは金網を齧って歯の病気になることがあるからです。ケージの中には回し車やトイレ、エサ入れ、給水ボトル、床敷き、齧るものなどを入れるとよいでしょう。ゴールデンハムスターは1つのケージに、複数頭入れると喧嘩をするので、個別に飼うのが基本になります。

 室温が約5℃を下回ると活動性が著しく低下します。そのままの状態では死を招くこともあります。室温は、著しく低温にならないように気をつけてあげましょう。室温や湿度は人が心地よい程度というのを一つの目安にしてください。


② 食事


 ペットショップにはいろいろなフードが売られておりますが、総合栄養フード(ドライフード)をお勧めします。緑黄色野菜を加えるのもよいと思います。一方、高脂肪の種子であるヒマワリの種、ピーナッツ、アーモンドなどは基本的にはお勧めしません。バランスの摂れた食事が大切です。また、お水はいつも新鮮なものが飲めるように心がけてあげましょう。


③ 毎日の観察


 ハムスターくらいのサイズになると、犬や猫などで行える検査や治療が行えないことがあります。よって、他の動物より早期発見早期治療が重要になります。そこで大切になるのが普段の観察です。食欲、元気、うんちの量・状態・回数、おしっこの量・状態・回数などです。おかしな様子があったらなるべく早く教えて下さい。