子宮蓄膿症

 院長の森下です。今回は病気の解説をしてみたいと思います。第一回目は犬の子宮蓄膿症について書いてみようと思います。

 

 子宮蓄膿症はその名のとおり子宮内に膿が貯まる病気です。症状としては、お水をよく飲むようになる、おしっこが多い、元気がない、食欲がない、外陰部からの膿あるいは血様の液体の排出などが多いです。吐いたり下痢したりすることもあります。平均発症年齢は8〜10歳です。この病気の発症には性ホルモン(黄体ホルモン)が関与しているとされており、発情に関連したの出血の1〜2ヶ月後に多いとされています。治療は子宮、卵巣の摘出手術が第一に勧めますが、何らかの理由で手術ができない場合は内科療法で行うこともあります。

 当院で実際にあった例を紹介します。写真は、W.コーギー、9歳の女の子の子宮拡大を疑う超音波検査の画像です。下痢、嘔吐、食欲低下、元気消失ということで来院されました。飲水量はこの時点では少ないとのお話でした。状態によっては飲水量は多くないこともあります。外陰部からは血様の液体を排出しており、画像検査では子宮の拡大が疑われ、血液検査では著しい感染、炎症を疑う所見であったため子宮蓄膿症と診断し、卵巣子宮の全摘出を行いました。手術2日後には食欲や元気が改善したため退院し、自宅での継続治療としました。手術後1〜2日で状態が良くなることが多いように思いますが、術前の状態によっては入院期間が伸びることはあります。

 今回は子宮蓄膿症について書いてみました。不妊手術済みのわんちゃんには起こらない病気ですが、しばしばこのようなわんちゃんは来られます。上記のような症状がみられたら早めのご来院を勧めます。では、また!